今日は広島に原爆が落とされてから63回目の原爆の日です。
この原爆による死者を慰霊するために建てられた慰霊碑の碑文に「安らかに眠ってください 過ちは繰り返しませぬから」と書かれているのは有名で、誰でも一度は聞いた事があるんじゃないでしょうか。
この碑文の文章に激怒したといわれる、インドのラダ・ビノード・パール博士(パール判事)の言葉を紹介します。
パール判事といえば太平洋戦争の後に行われた東京裁判にて、敗戦国である日本を一方的に侵略国と決め付けて裁く裁判は歴史の捏造だといい最後まで裁判の無効を主張して、後に東京裁判の最大の犠牲者は「法の真理」であると言った人です。
この「過ちは繰返さぬ」という「過ち」は誰の行為を指しているのか?
日本人が日本人に謝っていることは明らかだ。
それがどんな「過ち」なのか、私は疑う。
ここに祀ってあるのは原爆犠牲者の霊であり、その原爆を落した者は日本人でないことは明瞭である。
落した者が責任の所在を明らかにして「二度と再びこの過ちは犯さぬ」と言うならうなずける。
この「過ち」が、もし太平洋戦争を意味しているというなら、これまた日本の責任ではない。
その戦争の種は西欧諸国が東洋侵略のために蒔いたものであることも明瞭だ。
さらにアメリカは、ABCD包囲陣をつくり、日本を経済封鎖し、石油禁輸まで行って挑発した上、ハルノートを突きつけてきた。
アメリカこそ開戦の責任者である。
パール判事は昭和25年に広島を訪れた際に、碑文を読んでこのようなコメントを残しました。
その後に広島の慰霊碑の碑文に代わる詩を自ら考えたものがあるので紹介します。
激動し変転する歴史の流れの中に 道一筋につらなる幾多の人達が 万斛の思いを抱いて死んでいった
しかし 大地深く打ち込まれた悲願は消えない
抑圧されたアジアの解放のため その厳粛なる誓いにいのち捧げた魂の上に幸あれ
ああ 真理よ
あなたは我が心の中に在る
その啓示に従って我は進む
1952年11月5日 ラダ・ビノード・パール
[0回]