◆ アジアゾウの「はな子」長寿のお祝い

井の頭自然文化園で暮らしているアジアゾウの「はな子」が推定５９歳で長寿のお祝いをしてもらったようです。

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俺がこのゾウを紹介したいのは。
タイ（はな子の出身地）を始めアジア諸国には親日感情を持っている国の方が多いという事実を知ってもらいたいからです。

戦争で日本本土が攻撃される危険性を帯びてきたときに、動物園の猛獣が、空襲などで設備が破壊されて逃げ出すと危険なので、可哀相にも多くの動物園でゾウやライオンが処分されたのです。
中でもゾウは特に頭がいいのでエサに毒が入っていると、それを食べずに・・・何か芸をすれば、ちゃんとしたエサがもらえると思って、衰弱した体で必死に芸をしたようです。
元々動物が好きな飼育員の人たちは、それを見て号泣しながらも餓死させざるをえなかったのです。
この話は「かわいそうなぞう」という童話で現代の子供達にも聞かせているものと思います。

そしてその「はな子」が日本にやってきた経緯ですが。
タイの使節団が、タイ政府が戦争中に日本に貸し出し た借金返済の交渉に来た時の事です。
日本国民が敗戦のために貧しく哀れな生活をして、敗北感に打ちひしがれているのを見た使節団の一行が口を揃えて「こんなに気の毒な日本は見ていられない」と言い、取立てに来ていた借金も大幅に減らしてくれて、さらに、子供達の為にゾウをプレゼントしようという話になったのです。
そして昭和２４年に「はな子」は日本にやって来たのです。
以来、現在でもタイの親日度は９０％近くだというアンケート結果がみられます。

来年は、日本・タイ修好１２０年記念として、さまざまなイベントが企画されているようです。

前にもブログで書きましたが、１８世紀からイギリス、フランス、オランダ等が アジア諸国を次々に植民地化して第２次世界大戦の開戦時期にはアジアでの独立国は日本 とタイだけという状態となりました。
タイの隣国はマレー、ビルマ（イギリスの植民地）と、カンボジア、ベトナム、ラオス（フランスの植民地） という状況で、タイも領土の一部をイギ リス・フランスに割譲しながら独立を保っていました。

もう一つ独立を守り続けていた日本が、独立を維持するためにも建国を手伝った満州国を真っ先に承認したのは、独立維持の苦労を知っているタイ政府でした。
日本が国際連盟で孤立したときも、国際連盟での対日非難決議の投票で唯一の棄権をしたのもタイ国でした。
そして、経済封鎖でとABCD包囲網で、日本が苦しんでいるときにタイで生産さｔれる生ゴムと綿の「全部」を日本に供給し多額の資金的援助もしてくれたのです。
当時のアジアで、欧米列強の植民地にされずに独立を維持するには、アジアで唯一欧米の言いなりになっていない日本を援助して共にに戦う事こそが唯一の方法だと考えたのでしょう。

昭和１６年１２月８日、真珠湾攻撃により日本は対米・英開戦に突入。
まもなく、タイ政府は「日タイ同盟条約」を締結しました。
と 同時に、中国の蒋介石総統に「同じアジア人として中国も日本と共に、米英の帝国主義的植民地政策を駆逐すべきである」と電文を送りました。

敗戦の色が濃くなるにつれて、タイが日本と距離を置き始めたのは当然の事で、それも独立を維持していくためには仕方の無いことだと思います。
しかし、戦後に日本が国連に加盟するように働き掛けてくれたのもタイでした。
現在はクーデター騒ぎで内情は良く判りませんが・・・日本のマスコミは特に「反日」の言葉にばかり耳を傾けて日本国民に伝えていますが、アジア全体では絶対的に多数である「親日」の声も日本国民に届けて欲しいものです。

ともあれ、ゾウの「はな子」には元気で長生きして欲しいと思います。